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子どもの歯が茶色い原因は、エナメル質形成不全?箕面の歯科医が解説

お子様の歯が生え変わる時期や、初めて乳歯が生えてきたとき、歯の色や形が周りの歯と違って見えることがあります。
「自分の歯磨きの仕方が悪かったのかな?」とご自身を責めてしまうパパ・ママもいらっしゃることでしょう。
しかし、それは単なる磨き残しや初期虫歯ではなく、「エナメル質形成不全」という、歯の表面のバリア機能が生まれつき弱くなっている状態かもしれません。
エナメル質形成不全の原因は、妊娠中や乳幼児期の体調、あるいは転倒などの環境要因が主だと考えられています。
もし放置してしまうと、わずか数ヶ月で重度の虫歯に進行したり、知覚過敏による痛みでお子様が食事や歯磨きを嫌がったりするリスクがあります。
初期や軽度の状態であれば、高濃度フッ素やシーラントを用いて歯を強化して守る治療を、中等度・重度の場合はレジン充填や既製冠によるカバーが検討されます。
今回は、箕面市のヨクシオ歯科箕面萱野が、エナメル質形成不全の正体とその原因について詳しく解説します。

 

エナメル質形成不全とは?

エナメル質形成不全とは、歯の表面を覆っている最も硬い組織「エナメル質」が、何らかの理由で正常に作られなかった状態を指します。

歯のバリア機能が未完成な状態

通常、エナメル質は人体の中で最も硬い組織であり、熱いもの・冷たいものの刺激や、虫歯菌の出す酸から歯の内部を守る、バリアの役割を果たしています。
しかし、形成不全の場合、このバリアが薄かったり、一部欠けていたりするため、外からの刺激に弱く、非常に虫歯になりやすいのが特徴です。

エナメル質形成不全の見分け方のチェックリスト

ご自宅でのセルフチェックとして、以下の症状がないか確認してみてください。

  • 歯の一部がポツンと白く濁っている。
  • 歯の一部が黄色や茶色に変色している。
  • 歯の表面が凸凹している、先端がギザギザしている、または一部が欠けている。
  • まだ小さいお子様なのに、冷たいものを嫌がったり、歯磨きを極端に痛がったりする。

これらのサインがある場合、早めに小児歯科を受診することをおすすめします。

 

エナメル質形成不全が起こる主な原因

原因は一つに特定されるわけではなく、歯が成長する過程のさまざまな要因が絡み合っていると考えられています。

乳歯の場合(お腹の中にいる時の影響)

乳歯の芽(歯胚)は、お母さんのお腹の中にいる妊娠初期から作られ始めます。
妊娠中の栄養不足や、高熱を伴う疾患、代謝の異常などが、赤ちゃんの歯の形成に影響を与える可能性があると考えられています。
また、早産や低体重出生など、出生・発育のタイミングにより、エナメル質が十分に硬くなる前に生えてきた場合に、形成不全が見られることもあると言われています。

永久歯の場合(乳歯の時期の影響)

永久歯は、乳歯の下で長い時間をかけて準備されています。この時期のトラブルが原因となることもあります。
例えば、乳歯がひどい虫歯になった場合、虫歯が進行して根の先に膿がたまると、そのすぐ下で待機している永久歯の芽に炎症が伝わり、変色や形成不全(ターナー歯)を引き起こす可能性があります。
また、幼少期に転んで乳歯を強く打つと、その衝撃が下の永久歯に伝わり、形や色に影響が出ることがあります。
ほかにも、幼少期にかかった大きな病気による高熱や、特定の薬剤の使用、栄養状態の偏りなどが影響しているという説もあります。

遺伝的要因

非常に稀ではありますが、遺伝的な背景により、お口の中の広い範囲の歯に形成不全が見られるケースも報告されています。

 

エナメル質形成不全を放置するとどうなる?考えられるリスク

「まだ乳歯だから」「少し色が違うだけだから」と様子を見てしまうこともありますが、エナメル質形成不全を放置することには、いくつかのリスクが伴います。

虫歯の進行が驚くほど早い

エナメル質というバリアが弱いため、一度虫歯になると、あっという間に歯の内部にある「象牙質」や「神経」まで進行してしまいます。
通常の歯なら数年かかるような虫歯も、形成不全の歯では数ヶ月で深刻な状態になることも珍しくありません。

歯が欠けやすい・削れやすい

通常の歯に比べて硬度が低いため、日々の食事で噛み合わせる力に耐えきれず、歯が欠けたり、すり減ったりしてしまうことがあります。

知覚過敏による痛み

バリアが薄いため、冷たい飲み物や冬の冷たい風が神経に伝わりやすくなります。
お子様が歯磨きを嫌がる原因が、実はこの知覚過敏による痛みだったというケースも少なくありません。

見た目(審美性)への影響

特に前歯に症状がある場合、成長とともに本人が気にしてしまい、笑顔が少なくなってしまうなど、心理的な影響を与える可能性も考えられます。

 

ヨクシオ歯科箕面萱野でのエナメル質形成不全の治療・対応方法

当院では、お子様の年齢や症状の進行具合に合わせて、負担の少ない治療計画をご提案します。

【初期・軽度】守るためのケア

高濃度フッ素塗布

定期的に高濃度のフッ素を塗ることで、弱くなっているエナメル質の再石灰化を促し、歯質を強化します。

シーラント

凸凹して汚れが溜まりやすい部分を、あらかじめ医療用プラスチックの薄い膜で塞ぎ、虫歯を徹底的に予防します。

【中等度】補強するための修復

レジン充填

欠けてしまった部分や、変色が目立つ部分を、歯の色に近い歯科用プラスチック(レジン)で補修します。
見た目も自然になり、同時に歯の表面を保護できます。

【重度】しっかり保護するための処置

既製冠などによるカバー

歯全体が脆く、欠けるリスクが高い場合は、乳歯用の冠を被せることで、生え変わりまで歯をしっかり守り抜きます。

 

エナメル質形成不全の歯に、お家でできる3つのセルフケア

歯科医院でのケアと同じくらい大切なのが、毎日のホームケアです。

優しく丁寧な仕上げ磨き

エナメル質が弱いため、強い力でこすると歯が摩耗してしまうことがあります。
柔らかめの歯ブラシを使い、優しくなでるように磨いてあげてください。

フッ素入り歯磨き剤の活用

毎日の歯磨きでもフッ素を取り入れることが有効です。
年齢に応じた適切なフッ素濃度のものを選びましょう。当院でもおすすめのケアグッズをご紹介しています。

規則正しい食生活

お口の中が酸性になる時間を減らすため、だらだらと時間をかけて食べる「だらだら食べ」を控え、メリハリのある食習慣を心がけましょう。

エナメル質形成不全に関するQ&A

Q. 一度なった形成不全は、成長とともに自然に治りますか?
A. 残念ながら、一度作られてしまったエナメル質が、後から自然に硬くなったり再生したりすることはありません。そのため、歯科医院での継続的な治療や管理が大切となります。
Q. 乳歯が形成不全だと、永久歯も必ずそうなりますか?
A. 必ずしも永久歯も形成不全になるとは限りません。ただし、乳歯の虫歯や炎症が永久歯に影響を与えるケースもあります。乳歯の時期からしっかり管理することで、永久歯を健康な状態で迎える準備ができます。
Q. 治療は痛いですか?
A. 当院では、お子様の不安を最小限にするため、いきなり治療を始めることはありません。まずは椅子に座る練習から始め、お子様のペースに合わせて少しずつ進めていきますので、ご安心ください。

 

お子さんの歯がエナメル質形成不全かもと思ったら、ヨクシオ歯科箕面萱野へ

エナメル質形成不全は、決してパパ・ママのせいではありません。
しかし、その状態に早く気づき、適切な対策をとってあげられるのは、一番近くで見守っているパパ・ママだけです。
「もしかして?」と少しでも違和感を覚えたら、ぜひ一度「ヨクシオ歯科箕面萱野」へお越しください。
ベビーカーのまま入れる診療室やキッズスペースも完備。キッズスペースにはジャングルジムや木の温もりあふれるおもちゃ、ドールハウスなどをご用意しております。ご兄弟姉妹一緒での受診もお気軽にお問い合わせください。
予約は電話(050-5840-4618)やWEBフォームのほか、LINEでも承っています。